迷彩魔人の末路
it's suddenly time to say goodbye — ふと、サヨナラのとき
(続き)
これは堕落だ。自分自身がそう認識した以上、もはや言い逃れの余地は無い。これは堕落なのだ。
制度的強要に頼ることでしか維持されない程度の道徳性と、そうとわかっていてなおそれを許容しない机上の理想主義。だが自らの不完全さに向けられるべき確固たる憎悪は、もはや害悪となった自由に対する曖昧な嫌悪へとすり替わる。精神の高みとは程遠い卑怯な物言い。防衛反応の産物をおぞましいと認識する最後の理性。
もし幸福の欠片を見落としたのが不幸の元凶だというなら
その幸福とはきっと心の悲鳴に気付かずにいることだ